口蓋扁桃(ヒト)

口蓋扁桃 palatine tonsil のリンパ小節 lymph nodule
A 胚中心
B 帽状域
C 暗調域
D 明調域

リンパ小節はリンパ球が球状に密集したもので、消化管や気道の粘膜、リンパ節、脾臓に存在する(虫垂も参照)。結合組織生の皮膜を持つため輪郭は明瞭で、中心部にはしばしば胚中心が見られる。胚中心を持たないリンパ小節を一次リンパ節、胚中心を持つリンパ小節を二次リンパ節と呼ぶ。胚中心はそのリンパ小節と輸入リンパ管が支配する領域からの抗原刺激に反応して形成され、Bリンパ球の増殖と、抗体産生細胞である形質細胞への分化が起こっている。胚中心を取り巻く小型のリンパ球が集合した層は皮膜側で厚く、帽状域 mantle zone と呼ばれる。リンパ小節内部は毛細血管や毛細血管後細静脈が分布し、周囲には毛細リンパ管網が発達している。

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