胃底腺(ヒト)

A 壁細胞(parieta cell)
B 主細胞(chief cell)

左図中央部の拡大を右図に示した。胃底部の粘膜には、内面を単層円柱上皮で覆われた胃小窩と呼ばれる陥凹がある。その底部に開口する管状腺が部位によって、胃底腺、幽門腺、噴門腺と呼ばれる。  
胃底腺は何種類かの細胞で構成される。主細胞は好塩基性細胞で、腺底部に多い。ペプシノーゲンのほかにレニン(母乳の消化に関与)などを分泌する。
壁細胞は大型の好酸性細胞で、主に腺中央部から腺頚部に分布する。塩酸を分泌するほかGIF(胃内因子:ビタミンB12の腸管での吸収を助ける)を分泌する。
頚部に存在する副細胞は、他の細胞に分化する機能をもった粘液細胞である。

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