脾臓(ヒト)  

A 杆状細胞 rod cell(たる板細胞 stave cell)
B 輪状線維 circular fiber (たが線維)

脾洞の壁を作っている内皮細胞は、通常の毛細血管の内皮細胞とは著しく異なる。両端の細くなった棒のように長いので杆状細胞と呼ばれ、たがいに平行して脾洞の縦軸方向に伸びている。杆状細胞は横へ短い突起を出して隣の細胞とつながり、この横突起の間には紡錐形や卵円形のすきまがあいているので、脾洞の壁の表面観はすのこのようである。このすきまは血球が細くなればすり抜けられる程度の大きさである。

杆状細胞の外側に、この細胞の方向とほぼ直行してこれを束ねる輪状線維がある。桶のたがにたとえて「たが線維」とも呼ばれる。これは細網線維である。

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