集合リンパ小節(ヒト回腸)
A パイエル板
B 腸腺
C 筋層
パイエル板は腸間膜の反対側にある集合リンパ小節で、回腸にとくに多い。
その表面は腸絨毛を欠く。
集合リンパ小節はしばしば粘膜筋板を突き破って粘膜固有層に達する。リンパ小節は取り込まれた異物による刺激によって、感作リンパ球を産生する。このリンパ球はリンパ節に運ばれて、免疫反応を強化する。活性化されたリンパ球は腸粘膜に戻り、そこで形質細胞として抗体を産生する。
消化管粘膜の至るところに免疫系の細胞が豊富に存在しているが、そのほとんどがリンパ球で表層上皮とその下の粘膜固有層、そしてリンパ小節内に含まれている。これらは、まとまって消化管リンパ組織(GALT)を構成する。