卵管(ヒト)〈膨大部〉

A 漿膜(腹膜)
B 卵管間膜
C 粘膜
D 筋層

卵管は、粘膜、筋層、漿膜からなり、粘膜は複雑なひだを形成している。上皮は単層円柱で線毛細胞と無線毛細胞(分泌細胞)からなり、粘膜固有層の外側には粘膜下組織はなく、内輪外縦(らせん状配列とも云われる)の筋層が発達している。この外側は腹膜(漿膜)で、その中皮は立方形ないし長方形を呈している。漿膜下組織には、太い血管以外に散在性に分布する平滑筋線維が縦断および横断されて多数混在する。このような平滑筋線維の分布は卵管間膜のところにも拡がっている。受精は卵管膨大部で起こる。卵管内の卵は、内腔上皮細胞の線毛運動と、管腔平滑筋の収縮による蠕動運動によって子宮へ送られる。

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