爪(ヒト新生児)
A 爪根
B 爪体
C 爪母
D 爪床
E 爪廓
F 末節指骨
新生児の指の末節の縦断標本で、標本のほぼ中央に末節脂骨が見られる。爪(板)は、表皮の角質層に相当し、角化した扁平上皮細胞が堆積してできたものである。爪は爪体(外から見える部分)と爪根(付け根で皮膚に埋没した部分)からなる。爪で覆われる皮膚は、爪母と爪床に分けられる。爪根部を覆っている皮膚、即ち爪廓の腹側部と爪母で爪の成長がおこる。爪母で は,5-10層の不全角化した扁平なケラチノサイトが見られる。爪母と爪床の境界は、爪半月の遠位端に相当する。爪床の真皮は太い膠原繊維を主体としている。指頭の皮膚に、未熟なエックリン汗腺が豊富に観察される。