骨髄 (ウサギ)
A 巨核球 megakaryocyte
B 好酸性後骨髄球 acidophilic metamyelocyte
C 好酸性桿核球 acidophilic band myelocyte
D 赤芽球 erythroblast
ウサギの赤色骨髄 red bone marrowには比較的多くの巨核球 megakaryocytesが分布し、cytoplasmが淡い赤紫色ないし淡いオレンジ色を呈しているので巨核球を観察するのにヒトの標本よりもよい。また、ウサギの赤色骨髄には赤芽球
erythroblasts、異染性骨髄球heterophilic myelocytes(ヒトのneutrophilic myelocytesに相当)や好酸性骨髄球
acidophilic myelocytes があるが、後二者間の細胞識別は困難である。
Red bone marrowは細網組織reticular tissueであるのでそこには類洞sinusoidや細網細胞reticular
cellsがある。それを観察するためにウサギの血管にcarmine(赤い色素顆粒)を注入した標本(Lithium
carmine-hematoxylin染色)では類洞の内皮細胞や細網細胞が多数のcarmine granulesを貧食してcytoplasm
に貯えてある。内皮細胞は類洞内腔を囲んでおり、縦断された類洞では2列に並んだ内皮細胞間に赤血球
erythrocytes(黄色)が入って見え、横断された類洞では内皮細胞の配列が類円形を呈している。細網細胞は実質の中に散在性に分布して見える。