硝子軟骨(ヒト肋軟骨)
A 軟骨膜
B 軟骨芽細胞
C 軟骨細胞
体内で最もよく見られる軟骨。基質は一様に均質無構造。新鮮時には蒼白なガラス様にみえ、この名がある。標本では薄紫色に染まった軟骨基質の中に、1〜数個ずつ集団となった軟骨細胞が見える。軟骨膜付近と中央部とでは細胞の形が異なっている。軟骨のまわりの結合組織性被膜、すなわち軟骨膜に存在する細長い線維芽細胞が、成長に伴って内方へ移動し、しだいに丸い軟骨細胞に変わっていく。そのため、軟骨膜付近の軟骨細胞より中央部の軟骨細胞の方が成熟して丸く大きな形となっている。軟骨膜には神経や血管が分布しており、軟骨再生に関与している。